房総エッセイ

雪の日は灯油ストーブクッキングが楽しい

雪の日の自宅おこもりは灯油ストーブクッキングが楽しい! 料理

温暖な房総地域も雪景色

北から強い寒気団がやってきて、今日は温暖なこの土地にも朝から雪が舞い始め、午後には辺り一面雪化粧となった。房総に引っ越して、これが二度目の冬となる。昨年は結局、雪が積もることはなかった。だからこの景色を見るのは初めて。
 
自宅の窓から見える近所の田んぼは輪郭を失ったように真っ白で、いつもなら緑や茶色の濃淡が見える野山も、今日は同じ色に塗り替えられている。
遠くの木立と空の境目が曖昧となり、見慣れたはずの風景が、今日はなんだか少しよそよそしい。
房総は2月になれば花摘みが始まるほど温暖な土地。そんな場所に雪が積もるというのは、やはり意外だった。
 
こんな日は閉じこもるに限るが、我が家は築50年近い古屋だから、断熱機能はさほど高くない。
しかし小さな灯油ストーブ1つでも、それなりに家の中は暖まる。
 
1階の廊下にストーブを置き、定期的に換気をしながら一日中火を灯し続ける。この時、暖めたい部屋のドアをすべて開けっぱなしにしておくのがポイント。廊下、各部屋を通りながら、次第にあたたかい空気は2階の仕事部屋にも到達し、家全体がほんわりと優しい暖かさに包まれる。
 
近年人気の「一空間を広くして冷暖房効率UP住宅」の仕組みと、少し似ているかもしれない。

灯油ストーブでの調理

さて、灯油ストーブをつけた楽しみの1つに「上に何を置くか、何を焼くか」がある。餅を焼いたり、煮込み料理の鍋を置いたり、何もないときはヤカンでお湯を沸かすのが定番。
本日は長丁場なので、煮込みが望ましいところではあるが。
 
「おおっと!忘れてた」
 
冷蔵庫の中の小さなタッパー。中には2日前に筑前煮を作ったときの、出汁取りあとの昆布が入っている。最近はほんの数日前のことも、記憶からすっかり抜け落ちることが多くて困る。あやうく悪くしてしまうところだった。
 
昆布+水+酒の鍋
昆布+水+酒の鍋をストーブの上に
こうして本日のストーブ料理は昆布の佃煮と決まり、鍋に昆布と水、ちょっと良いお酒を加えて上に置く。今回の「ちょっと良いお酒」は、年始に鴨川市の清澄寺でいただいた、亀田酒造製の御法水である。
 

ストーブの上はガス台調理より火力が弱いため、煮える音も優しい。
 
「本当にクツクツって聞こえるんだよなァ」
 
火にあたりながら、しばし聴き入る。
窓から見えるのは、白い牡丹雪が舞い降りる景色。この地で「ザ・冬時間」を過ごせるのは、むしろラッキーな事なのかもね。
寒いのは大嫌いなのに、そんな気持ちにすらなってくる。
 
窓から外の房総雪景色を眺める
白く染まる景色はやっぱりキレイ

灯油ストーブ調理、もう一つの楽しみ

2階の仕事部屋に戻って作業していると、ふんわりと酒の香りが届いてきた。思わず目を閉じ、鼻をヒクヒクさせる。
具材と一緒に温められた酒がゆっくりと立ち上ってくる。鍋という加湿器から発せられる「酒アロマ」。これを楽しみたいがために「ちょっと良いお酒」を使うのが好きなのだ。美味しいお酒は料理を美味しくしてくれる事はもちろん、匂いそのものが、もうごちそう。
 
時間を追うごとに昆布が美味しく、柔らかくなっていくのを感じる。
マズいなぁ、またしばらく幸せな食生活を送れてしまうぞ。
 
昆布の佃煮
味付けして完成!
2時間ほど煮込まれた昆布はすっかり柔らかくなり、最後に醤油、水飴で味付けをする。仕上げに煮干粉末を加えるのが、私好み。昆布とかたくちいわしのダブル旨み成分で、まさに「ご飯がススムくん」おかずの完成だ。
 
昆布の佃煮、筑前煮、フグ雑炊
昆布出汁で作った筑前煮も一緒に
昆布の佃煮は、ホカホカの雑炊にもよく合う。
夜になっても相変わらずよく働いてくれるストーブを隣に、美味しい夕食をいただきましたとさ。
 
本日も、めでたしめでたし。

HOME
タイトルとURLをコピーしました